公開日 2025年4月7日
2025年3月29日、30日と、2日間にわたり「マニフェスト・アワードコレクション」をzoomのオンライン配信にて開催しました。この研修会は、地域の優れた政策や取り組みを表彰する『マニフェスト大賞』での受賞例をじっくり学び、各地域での実践に役立ててもらおうと企画したものです。当日は、ローカル・マニフェスト推進連盟の新事務所(東京都国立市)から配信され、全国から80名が参加しました。
Day1では、議会の取り組みとして、二つのセッションと、参加者同士によるブレイクディスカッションが行われました。議会改革のトップランナーである各議会と会場をつなぐことで、オンライン配信ならではの、普段では実現しにくい議論の場をつくることができました。
1つ目のセッションでは、「議会基本条例は、本当に役に立っているか?」と題し、栗山町議会議長の鵜川和彦氏、芽室町議会議長の梶澤幸治氏、奥州市議会議長の菅原由和氏が登壇しました。栗山町議会からは磨き続けている議会基本条例の実践について、芽室町議会からは議会基本条例の条文を生かす議会改革第3ステージについて、奥州市議会からは生成AI等の活用によるさらなるICT改革の推進などについて、発表がありました。
その後、パネルディスカッションが行われ、コーディネーターをつとめた大正大学地域創生学部教授の江藤俊昭氏からは「議会基本条例をつくるだけでなく使うことで、住民の福祉向上につなげていくことが大切。今後、縮小社会を打開していくために、住民と議会と首長がどのような関係づくりをするのかが議会基本条例の意義になる」との話がありました。
2つ目のセッションでは、「住民を巻き込む最新事例と改革のポイントを探る」と題し、丹波市議会議長の谷水雄一氏、王寺町議会事務局の村田大地氏、宮崎市議会広報広聴委員会委員長の日髙昭彦氏と副委員長の金丸勇太氏が登壇しました。丹波市議会からは市議会×高校生×大学生のミライプロジェクトについて、王寺町議会からは広報の改善からはじまった議会改革への道について、宮崎市議会からはデジタルとリアルの融合でつくるDX「みやだん」の取り組みについて発表がありました。
パネルディスカッションでは、コーディネーターをつとめた公益財団法人日本生産性本部上席研究員の千葉茂明氏から「新たな改革に取り組むときに議員間の合意形成をどうはかるのか、改革への積極的な議員参加のあり方や、これからさらに住民をどのように巻き込んでいくのか」などについて質問があり、発表者が応答を行いました。
その後、参加者が2つのグループに分かれ、ブレイクセッションが行われました。これは、参加者が発表者に直接、より深く知りたいことや疑問などを率直に投げかけられる場です。なかには会議室から複数の議員が参加した議会もあり、地域や所属を超えた活発な議論が行われました。そして最後に参加者全員で、各グループで話し合った内容を共有しました。
ある議員とともに参加していたインターンの女子高校生からは「休日にもかかわらず勉強している議員がいることを知り驚いた。これから議会にも関心を向けてみたい」との感想がありました。そして、江藤氏から「今日の2つのセッションは密接に関係している。議会基本条例は大切だがきちんと動かすことが肝心であり、広報と広聴の連動や、議会が積極的に主権者教育にかかわることが必要だ」と総括があり、1日目が締めくくられました。
新事務所からの配信の様子。これからもここからたくさんの企画を発信していく予定です!