公開日 2025年10月9日
2025年10月8日、第5回LM会員定例会「シリーズ議員に必要な法律知識『初動を間違えるな トラブル対処の勘所』」を開催しました。
講師は三葛敦志弁護士。ローカル・マニフェスト推進連盟の会員であり、第5・6回マニフェスト大賞実行委員長を務めた経験があります。地方議員10年、議員秘書10年、弁護士3年という豊富なキャリアをもとに、実践的な知見をお話しいただきました。
地方議員をはじめ豊富な経験をもつ三葛弁護士(写真 右側)
議会活動や政治活動の中で、法的なトラブルにどう向き合うかは、避けて通れない課題です。初動対応を誤ると、問題が深刻化し、取り返しのつかない事態に発展することもあります。今回の定例会では、こうしたリスクを法的視点から整理し、適切な対処のポイントを学びました。
三葛弁護士は冒頭、「地方議員はその活動の中で法律的な問題を抱えることが少なくない」と述べ、行政や議会内でのトラブルへの対応について、自身の経験を交えながら解説しました。
また、「日常生活の中でもトラブルのリスクは高い」として、具体例として交通事故を挙げました。初動対応を誤ると刑事・民事・行政の三重責任に発展する可能性があることを説明し、初動対応の“鉄則”を強調しました。
講演後の質疑応答では、参加者からさまざまな質問が寄せられました。「SNSへの対応の仕方」「AIによる判断は有効か」「侮辱罪と名誉毀損の違い」「議会として行政側が契約している弁護士に見解を求めてもよいのか」などです。三葛弁護士はそれぞれの質問に丁寧に答え、具体的な判断基準や注意点を提示しました。
最後に、共同代表の子籠敏人あきる野市議会議員は、「毎回、三葛弁護士から多くの気づきをいただいている。私たちの活動にはリスクがあることを理解し、信頼できる専門家とつながっておくことが大切。連盟にはさまざまな経験を持つ仲間がいるので、困ったときは、仲間に相談してほしい」と挨拶を行いました。
今回の定例会では、地方議員が直面しやすい法的リスクと、その初動対応の重要性について学びました。法律というと難しく感じがちですが、三葛弁護士の具体的な事例を交えた解説は、参加者が身近に感じられるものだったのではないかと思います。
(事務局・N)
▽【次回のお知らせ】2025年11月20日(木)第06回 LM会員定例会
「女性議員と議会~多様な政策を展開するためにできること~」
国立事務所とオンラインで定例会を開催
オンライン参加者とも記念撮影