第14回マニフェスト大賞優秀賞を発表しました

公開日 2019年10月4日

第14回マニフェスト大賞優秀賞を発表いたしました。
応募総数2,619件から選ばれたのは、30件の取り組みです。

グランプリ、最優秀賞の発表は、11月8日(金)授賞式にて行われます。
また、11月7日(木)には、受賞者の先進事例の取り組みを学ぶプレゼン研修大会を開催いたします。
ぜひ、ご参加ください。

※優秀賞に選ばれなかった方も、特別審査委員(箭内道彦氏、秋吉久美子氏)による特別賞を受賞する可能性があります
※ノミネート一覧はこちらをご覧ください

 

◇第14回マニフェスト大賞 優秀賞受賞者一覧

■優秀マニフェスト推進賞<首長部門>
越田謙治郎 (兵庫県 川西市長)
園田裕史(長崎県 大村市長)
神達岳志(茨城県 常総市長)
井崎義治(千葉県 流山市長)
小紫雅史(奈良県 生駒市長)

■優秀マニフェスト推進賞<議会部門>
林田久充(滋賀県 甲賀市議会議長)
小布施町議会(長野県 小布施町)
那須塩原市議会(栃木県 那須塩原市)
・手話推進議員連盟(東京都 豊島区)
よこすか未来会議(神奈川県 横須賀市)

■優秀マニフェスト推進賞<市民部門>
けんみん会議(埼玉県)
福井のママと福井新聞社でつくる子育てグループ「ふくまむ」(福井県 福井市)
みちくさくらす(東京都 新宿区)
一般社団法人 日本若者協議会(東京都)
せんだい未来会議(宮城県 仙台市)

■優秀成果賞
市民ネットワークちば(千葉県 千葉市)
・網地島ふるさと楽好(宮城県 石巻市)
北上市議会(岩手県 北上市)
林敏宏(岡山県 岡山市議会議員)
西脇市議会総務産業常任委員会(兵庫県 西脇市)

■優秀政策提言賞
・千厩100人女子会 (岩手県 一関市)
鳥栖市議会(佐賀県 鳥栖市)
龍円あいり(東京都議会議員)
村山祥栄江村理紗(京都府 京都市会議員)
竹之内則夫(公明党岡山市議団)

■優秀コミュニケーション戦略賞
NPO法人Mielka(京都府 京都市)
NPOガベルサポーターズ(埼玉県 さいたま市)
公立芽室病院(北海道 芽室町)
宮下ゆみこ(北海道 月形町議会議員)
株式会社阿部長商店 南三陸ホテル観洋(宮城県)

 

◇第14回マニフェスト大賞 優秀賞概要一覧

■優秀マニフェスト推進賞<首長部門>

越田謙治郎 (兵庫県 川西市長)
平成30年10月の市長選挙でマニフェストを策定し初当選。 約半年かけて市民との対話を通じてマニフェストを策定した。市長就任後、行政内部、議会、市民とも、マニフェストが議論の基軸だ。3月17日に報告会を実施。マニフェストの進捗状況を報告。8月1日現在でマニフェストの実施率は25%となっている。

園田裕史(長崎県 大村市長)
2015年の市長選挙に際して発表したマニフェストを年度毎に進捗状況報告書を全戸配布、4年間の任期が終わりを迎えようとしている現在、最終的な報告書と併せて新たなマニフェスト発表した。 マニフェストの進捗は約9割を達成した。また、4年間の種まきと仕掛けを形にする次の4年間としてマニフェストへの連続性を政策に落とし込んでいる。

神達岳志(茨城県 常総市長)
平成27年に鬼怒川の堤防が決壊し,市域の1/3が浸水し,7,800件以上の甚大な住宅被害を受けた。生まれ育った大切なふるさとを取り戻したい一心で市長を目指し,マニフェストを掲げ,市政に取り組んでいる。 マニフェストは,「防災先進まちづくり」,「情報発信力の強化」,「ひとが集まる常総づくり」が柱だ。

井崎義治(千葉県 流山市長)
平成15年、19年、23年、27年、令和元年の選挙においてマニフェストを作成し、政策の大まかな実施時期と予算を明示。基本計画や実施計画に位置づけ、公約の90%台の概ね実施を継続して実現している。

小紫雅史(奈良県 生駒市長)
最大のポイントは市民との徹底的な対話。市民とのランチ会、高齢者サロンでの対話会、市民団体とのティーミーティングを約100回重ね、年2回の全駅で駅立ちと市政報告会も行った。「生駒市長は3人いる」と言われる。2期目のマニフェストは市民からの意見を盛り込んだ、生駒市民とこむらさき雅史の協創によるマニフェスト。

 

■優秀マニフェスト推進賞<議会部門>

林田久充(滋賀県 甲賀市議会議長)
平成29年11月議長となり①「政治倫理条例」の制定、②『議会による事業仕分け」』の実施、③議会のICT化実現、④「質問力の向上や専門的知見を活用するため大学等との連携」を掲げた。平成 30 年 11 月の議長選挙では、①政策形成過程の可視化、②「議会改革度ランキングの向上、③議会の広域連携を掲げ、着手、具体化を行った。

小布施町議会(長野県 小布施町)
無投票により議員の政策が住民に広報する機会がなかった。そのため議会広報誌へ就任した全議員が掲げる選挙公約を掲載した。

那須塩原市議会(栃木県 那須塩原市)
条例制定から5年が経過したことから、議会基本条例の検証を行うこととした。検証では、PDCAサイクルシートにより、目標・実績・課題・改善を明確にするとともに、今後、定期的な検証作業を行いやすくした。 検証作業から明らかとなった改善点を整理するために、「那須塩原市議会取組実行計画」を策定した。

・手話推進議員連盟(東京都 豊島区)
「手話言語法」「情報・コミュニケーション法」の制定を目指して2018年11月に「手話推進議員連盟」を発足。全国に3名のみの聴覚障がいのある議員も参加。法制定の後押しに繋がる条例制定と手話推進施策を各自治体で進めた。2018年12月には、議連発足のキックオフとして、手話推進イベント「HANDSIGNコンサート」をろう者と共に実行委員会を組織し開催。

よこすか未来会議 (神奈川県 横須賀市)
2017年受賞した会派を引き継ぎ、4月の選挙後に誕生した「よこすか未来会議」。広聴会を開催し、若手の提案によるワールドカフェ、グラフィックレコーディング、ワークショップをしマニフェストを策定。政策形成&政策反映のPDCAサイクルを回し、毎年の中間評価と見直しを重ねた4年間のサイクルを構想。外部評価と最終検証も予定している。

 

■優秀マニフェスト推進賞<市民部門>

けんみん会議(埼玉県)
政治と教育をつなげる教員を中心とする実践者の学びの場づくり、若者の政治参画支援をしている。2018年7月から計9回、模擬授業を実施した。自治体経営シミュレーション(SIM2030)を若者、政治家、市民有志が一緒に行い、その後公開討論会に向けた質問づくりを経験した。参議院議員選挙や埼玉県知事選挙を用いた実践を行った。

福井のママと福井新聞社でつくる子育てグループ「ふくまむ」(福井県 福井市)
育休の期間を活用して「初めての傍聴」し、小さな子どもがいるママたちの政治への関心や当事者意識を高めた。福井市議会は規則で18歳未満の傍聴席の入室を禁じているので、昨年12月議会の前に18歳未満の入室を求める要望書を議長に提出し、許可を得た。母親12人が参加し、同年代の女性議員の一般質問を傍聴した。

みちくさくらす(東京都 新宿区)
子育て中の夫婦が空き家をセルフリノベーションして作った暮らし作り複合施設。2階は、子どもが放課後を過ごす教室で、放課後は気軽に立寄れる居場所として開放している。1階は飲食店として営業するシェアキッチンで、まちの人々が手づくりのごはんを食べることができる。放課後以外の時間は大人も学び楽しめるイベントを開催。

一般社団法人 日本若者協議会(東京都)
「若者の意見を政策に反映させる団体」として各政党への政策提言、協議している。日本版ユース・パーラメント(若者議会)は、2015年から日本若者協議会が開催する若者と議員の公開討論のイベントで、事前の分析や議論、当日の参加者の意見を各党に政策提言を行うもので、今年は全7テーマを主要6政党に提言。約300名の若者が参加、多くの提言をマニフェストに反映させた。

せんだい未来会議(宮城県 仙台市)
若者から仙台のまちづくりに対する意見を集めて政策立案し、「仙台若者ビジョン提言書」にまとめ、市長や市議会各会派、市議選の立候補予定者らへ届けるプロジェクト。目的は、仙台の若者世代の意見を市政に届けることで、持続可能性が高く、若者世代に選ばれる仙台を創ること。約800名の若者に「理想の仙台市」を街頭インタビューした。

 

■優秀成果賞

市民ネットワークちば(千葉県 千葉市)
市民と議員が約3年間取り組んできた「夜間中学プロジェクト」が発展し、2018年10月、千葉市で「自主夜間中学」が開校した。月2回、公共施設で実施している。生徒は日本語の初歩から学びたい外国人や中学校へ行く機会がないまま卒業してしまった形式卒業者など。すべての人に義務教育段階の教育を保障しつつ「公立夜間中学」の開設を目指す。

・網地島ふるさと楽好(宮城県 石巻市)
子供が1人もいない約70人の高齢者ばかりの限界集落である。「網地島ふるさと楽好」を行政の力を借りずに自分達の力だけで開校することを決めた。毎年夏に虐待孤児や震災孤児を2泊3日の日程で網地島に無料招待し,温かな島のお年寄りと島の食を体験してもらう。

北上市議会(岩手県 北上市)
平成31年2月通常議会において議員報酬月額5万円増額の条例改正が提案され、次期改選後から報酬が増額される。特別委員会では、議会の役割と機能を明確にした。協議は、市民との丁寧な議論に重点を置き、市内全地域での説明・意見聴取、市民フォーラムを開催しながら進めた。これらの取組により市民の納得を得ることができ、結果につながった。

林敏宏(岡山県 岡山市議会議員)
約4000㎞の用水路が張り巡らされている岡山市では、昔から転落死亡事故が多発。独自で調査を始め、対策の具体的な提案をしたところ、市は3年間で8億円超の予算で集中的な対策が講じた。市内全域の危険箇所に転落防止柵や反射板付きのポールを約1100箇所に整備。年平均死者数が13人から4人まで減った。倉敷市議会にも水平展開。

西脇市議会総務産業常任委員会(兵庫県 西脇市)
西脇市議会が市内全80町を対象に実施する議会報告会。総務産業常任委員会では「西脇市にとって公共交通はどうあるべきか」を、現地調査と議論を重ね、議会報告会やまちづくり団体の意見を踏まえ、政策サイクルによって提案をまとめた。それらは、平成31年3月策定の西脇市地域公共交通網形成計画に大きく反映された。

 

■優秀政策提言賞

・千厩100人女子会(岩手県 一関市)
まちの重要な交流拠点である千厩駅前の空き店舗化が著しく、まちの玄関口の交流の場づくりが喫緊の課題となっている。そこで、千厩100人女子会では、せんまや女子のパワーと視点をまちづくりに生かし、コミュニティビジネスの担い手育成と起業の発掘支援として駅前での賑わい創出社会実験を行っている。

鳥栖市議会(佐賀県 鳥栖市)
適切な保育・教育環境を整えることで、特別支援学校にとどまらない学びの選択肢を示し、成長する機会を提供することを目指す。全国的にも珍しい。昨年10月、有志による研究会を立ち上げ、市民との意見交換を30回行った。市民の暮らしに関わる政策条例を議員が提案するのは初めて。全議員21人連名で提出し、9月20日に可決、成立する見通し。

龍円あいり(東京都議会議員)
①障がいの有無に関わらず子ども達が共に遊ぶ「インクルーシブ公園」を提案・都立砧公園で今年度末に実現へ。②日本初!「子育て応援スペース」車両を提案・実現。子連れで安心して乗車できるスペースを設けたことで、母子の社会参加を促し、子どもを社会が見守る機運醸成をはかっている ③「親指で政治参画するICT活用」にチャレンジ。

村山祥栄江村理紗(京都府 京都市会議員)
市民コストゼロで新型環状線を整備出来ることを発表。コストを抑える為に、大型水道管のシールド工事の技法を駆使し、小口径と改札口等を排除した究極に簡素化された駅舎、新技術を駆使した電気の無人自動運転型シャトルを使い、民間との共同出資で、返済原資はかつて私が提案した観光客から頂く宿泊税を投入し完結される。

竹之内則夫(公明党岡山市議団)
地方創生時代の地方議員のあり方を問い、未来予想図で住民の動機付けを図り、全住民へのアンケート調査を起点する手法で「地域をチーム」にした。既存団体の長を引き受け、地域づくりを目指す団体を立ち上げた。全世帯を対象に小学校区の意識調査を実施した。新たな生活交通の導入と、「ご近助」の仕組みづくりによる個別支援計画策定を予定。

 

■優秀コミュニケーション戦略賞

NPO法人Mielka(京都府 京都市)
参院選挙情報可視化サイト「JAPAN CHOICE」を公開した。今回は、立候補者や公約など、選挙において基礎となる部分だけでなく、2013年の参院選で掲げられた自民・公明の公約の達成度の独自評価や、行政予算変遷の可視化など、より深く政治を理解し、投票行動に反映させられるような独自の視点を取り入れた。

NPOガベルサポーターズ(埼玉県 さいたま市)
2011年「日本の刑務所ではボランティアはできない」と言われたが、刑務所長と協定書を結び活動している。昨年NPOを設立し会員は60名。日本の刑事司法制度に合わせた『就労支援のための話し方講座』を川越少年刑務所で月2回施行している。821名の受刑者に264名のボランティアが携わっている。2019年3月に千葉、5月に名古屋にも展開した。

公立芽室病院(北海道 芽室町)
この1年間、芽室町議会の改革手法を取り入れながら経営改革に邁進してきた。住民による「公立芽室病院をみんなで支える会」の各種事業病院スタッフの参加による「病院まつり」の企画をはじめ、「地域医療フォーラム」の開催、院内では医師による「医局会議」「管理職会議」を対話を重視しながら経営改善を目指している。

宮下ゆみこ(北海道 月形町議会議員)
候補者と極少数の支援者による「人手と費用と抑えた選挙」を実践し公開した。1.ワンオペ選挙運動:候補者のみによる街頭演説中心の選挙運動 2.軽トラック活用:町村議員選挙のみに使用が許可された軽トラックの活用アイデア 3.選挙費用公開:選管提出用収支報告書だけでなく、実際にかかった費用と公職選挙法の解説。

株式会社阿部長商店 南三陸ホテル観洋(宮城県)
「KATARIBEを世界へ」をキーワードに、交流人口拡大や地域活性化、語り部間のネットワークの連携拡大に取り組む。東日本大震災後に始まり、東北、関西、熊本で全国語り部シンポジウム・地域毎のフォーラムを実現している。地域の独自性を秘めた教訓として伝承する他、交流、学びの場になり、交流人口増加のきっかけとなる。

 

以上