第12回受賞結果

※受賞団体・個人名の下段は、審査委員講評を記載しています
※ノミネート一覧は こちら からご覧ください

 

■マニフェスト大賞

グランプリ

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寺島渉(長野県 飯綱町議会議長 )

 

■マニフェスト推進賞<首長部門> 

最優秀賞

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北村正平(静岡県 藤枝市長)
一貫して「元気なまち藤枝」の戦略的な構築を行っている。「市政の元気は、まず市役所から」の考えから、市政の経営改革とともに、都市行政全体の活性化戦略である「ふじえだ創生総合戦略」を推進している。都市ブランドの向上と広域都心づくり、全国初となるIoT活用のための通信網整備、4K(健康・教育・環境・危機管理)分野の最重点化など、全国のモデルになる先駆的な事業を意欲的に進めている。市内外、県内外へ魅力の認知度を高めた結果、人口増の成果にもつながっている。

特別賞

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川勝平太(静岡県知事)
知事のマニフェストの発展形態である「県民の県民による県民のためのマニフェスト」を総合計画と位置付けている。評価システム、徹底した現場主義、知事直轄の政策決定システムなどにより、総合計画に掲げた 501 の主な取り組みの97.4%がすでに進捗した。全国に先駆け、地域が主体となった「地域外交」も展開している。1期目をホップ、2期目をステップ、3期目をジャンプとし、着実に新しい日本のロール・モデルに向けた舵取りを進めている。
優秀賞

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丸山至(山形県 酒田市長)
選挙公約に政策展開の柱立ての一つとして『人が財産=人財主義』を掲げ当選した。「市政に対する市民の参画意識の醸成」を目指し、次期総合計画の策定プロセスを重視した。2年間で12回のワークショップ(総合計画未来会議)を開催し、さらに「まちづくりシミュレーションゲームSIM2030」を展開したことは画期的。外部アドバイザーも活用した。住民自治のあり方が問われるなか、様々な工夫を凝らし市民の当事者意識を呼び起こす試みは、特筆に値するものである。
優秀賞

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山本龍(群馬県 前橋市長)
“ことば”を政治の羅針盤とし、政策の背景までわかる『まえばしインデックス』を作成した。グラフや数字、エッセイや新聞記事の見出しなどを使い、市民との共有化を目指した。章ごとに市民の市政への協力への理解を求めていることも特徴的。一般市民にとって、政治や政策はとかく難しくわかりにくい印象を与えがちだが、首長自らが政治課題をわかりやすく伝えることで、政治の信頼につながることが期待される。「官民協創プロジェクト」や「自由度のある市民主体の社会」に向けた姿勢も評価したい。
優秀賞

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五十嵐立青(茨城県 つくば市長)​
市長選挙で、「市民に寄り添う市政」「世界の明日が見えるまち」をビジョンとして掲げ、6分野 82 項目の具体的政策に落とし込んだマニフェストを掲げ当選した。市長就任後は、半年をかけて市民や職員との対話を行い、マニフェストを実行するための「ロ ードマップ」を策定した。KPI(Key Performance Indicator)も盛り込んだことも評価できる。政治の実効性と説明責任が問われるなか、「ロードマップ」という形で実行体制をいちはやく市民に公開したことは、今後の可能性を感じさせる。
優秀賞

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込山正秀(静岡県 小山町長)​
人口の将来推計で「消滅可能性都市」として位置付けられ、人口減少対策が急務となっていた。1期目の実績をもとに政策提言として「金太郎大作戦 第二章」を取りまとめた。政策提言については、2年が経過した際と、任期が満了する年の2回、自己評価と外部評価による検証大会を開催している。各部の基本方針や重点施策などを明らかにした部長マニフェストも作成し評価を含め公開した。町長マニフェストと部長マニフェスト、ともに町民に開かれた形でPDCAサイクルをまわしていることは、注目に値すべき取り組みである。

 

■マニフェスト推進賞<議会部門> 

最優秀賞

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寺島渉(長野県 飯綱町議会議長 )
議会において議長のリーダーシップは要となる。飯綱町議会では議会改革を10年間進め、新しい議会づくりを行ってきた。その中で、8年間に渡り議長をつとめた。4年前からは、議長選挙の際に立候補者が「議長選挙マニフェスト」を発表し議論する環境を整えた。自らが理念を掲げ改革の先頭に立ってきた結果、「政策サポーター制度」「100人を超す議会モニター制度」「集落振興支援基本条例の制定」など、多くの先進事例を生む成果につながった。
優秀賞

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横須賀市議会 会派 研政
会派を「政策実現集団」と捉え、会派マニフェスト「政策提言」を毎年策定し、会派のあらゆる活動を会派マニフェストの練り上げと実現に集中させている。公聴会にはワールドカフェ方式を導入し市民と議論を深める工夫を行った。市民参加のあり方が問われるなか、「公聴」を起点とした「公聴重視の政策形成サイクル」を実践していることが高く評価できる。今後は、より市民が実感できる具体的な成果につながることを期待したい。
優秀賞

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神戸志民党
「目指すべき都市像・政策」に向けて、具体的な『重要政策提言』を行っている。『重要政策提言』は資料としてわかりやすくまとめるとともに、記者会見やWeb上での動画配信も行っている。内容は、「神戸ルミナリエ」「地下鉄民営化」「新たな公共交通」「三宮再開発」であり、いずれも具体的な提案がなされている。地域独自の政策立案能力が求められる地方創生時代において、国政とは異なる地域政党の試みとして注目に値すべき取り組みである。
優秀賞

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公明党岡山市議団
3年間の調査研究を経て「岡山市民未来創生プラン」を作成し、ローカルマニフェストとして位置付け公表した。さらに「創生プラン進捗状況確認表」を用いてPDCAサイクルを確立させた。毎年 8 月のマニフェスト大賞への応募は、「市議団全員が創生プランの実現を認識、確認する機会」「外部有識者の意見や全国の先進的な取り組みを学ぶ機会」と位置付けている。着実に、誠実に、政策を進める姿勢に敬意を表したい。
優秀賞

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金田英樹(熊本県 大津町議会議員 )
「未来を創る 101 の政策」として、【政治姿勢】【バックグラウンド(経歴)】【地域・政治活動】【取組実績】【新たな101の政策】を体系的にまとめた。町内全戸配布するとともに、詳細版をブログで配信し、希望者向けに紙資料200部超を配布した。粘り強く地域に根をはり活動することで、2期目の選挙では史上最高得票でトップ当選を果たした。議員個人が地域を巻き込み、どこまで政策実現できるか体現している意欲的な取り組みである。

 

■マニフェスト推進賞<市民部門> 

最優秀賞

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若者による静岡県知事選公開討論会実行委員会
静岡県知事選挙にあたり、静岡市、浜松市の若者団体が共同で実行委員会を組織し、2地域で候補予定者を招いた公開討論会を開催した。選挙期間中には若者の県政への意見を取りまとめた「若者マニフェスト 2017」を記者発表した。「やって終わり」の公開討論会が多いなか、「若者の声を届けること」を目的としていることが意義深い。「自分たちの声が届かない」という無力感に対し、若者自らが挑戦した意欲的な試みであり全国でも拡がることを期待したい。
優秀賞

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フラット
政治家の話を一方的に聞くのではなく、地域に生きる市民の声こそが「せいじ」と強く結びついていることを多くの市民が考えるキッカケとなる場づくりを行っている。市民が主体となって立案し、フラットに話し合う雰囲気づくりに注力している。堅く難しくなりがちな政治の話を「青空ピクニック ミラクルミーティング」「おしゃれな古民家で火鉢を囲んで話そ♪くらしとせいじカフェ」など、一般市民が参加しやすい、市民起点の発想で展開していることが魅力的である。
優秀賞

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首都大学東京大学院・早川聖奈・與那覇里子、朝日新聞社・奥山晶二郎
若者に選挙に興味を持ってもらうためのコンテンツ「恋も選挙も情報戦」を制作した。誰でも関心の高い「恋愛」と「選挙」の共通点を見出し、恋愛理論と投票行動を重ね合わせた着眼点がとても面白い。また、都議会議員選挙の構図をポップなイラストで表し、都民一人当たりの予算、東京都の課題などを数字やシンプルなイラストを使ったインフォグラフィックで表現した。若者視点の問題提起と情報発信のあり方に今後も期待したい。
優秀賞

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公益社団法人 日本青年会議所政治参画教育委員会
約 30 年にわたり、全国で公平中立により公開討論会の実績を積み重ねてきた。そのうえで、特に投票率の低い 10 代から 40 代までの有権者に照準を絞り、市長選挙では全国初となる千葉市長選挙における「告示後のネット討論会」を開催した。そのほかにも、全国の小学生、中学生を対象にしたプログラム「みらいく」、動画にて立候補予定者達の生の声を WEB 配信するシステム「e-みらせん」を意欲的に展開している。
優秀賞

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政策研究ネットワーク「なら・未来」
奈良市長選挙に際し、市民が候補者の政策を比較して投票できる環境づくりを最大のミッションと位置づけた。政策課題ごとに各候補者の回答をまとめ、有権者が各候補の考えの違いをわかりやすく判断できるように公開した。政策がわかりにくいという声が多いなか、「共通質問項目」を設けることで有権者が比較しやすいよう工夫した。奈良市議会議員選挙に関しても現職議員の政務活動費の使途について調査を行い公開しており、二元代表制である首長・議会を意識した活動が高く評価できる。

 

■成果賞

最優秀賞 manitai2017_4_1 北海道 浦幌町議会
今日の議会改革の到達点がちりばめられている。政策形成マネジメントサイクル、議会監視機能活性化サイクル、議会活動年間計画サイクル、議会図書室の充実、行政視察のあり方、議会の評価、などの実践である。こうした到達点を踏まえた実践とともに、多くの議会が悩んでいる課題、つまり議員なり手不足問題を体系的に分析し提言を行ったことは画期的である。議員報酬の浦幌方式の提言、選挙制度等の法改正を提言し国に意見書を提出した。書類には書かれていないが、十勝町村議会議長会、北海道町村議会議長会を動かし、それらは国への要望書を提出している。また、十勝町村議会議長会は十勝方式を提案している。新たな議会間連携の試みの1つである。
特別賞

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岐阜県 可児市議会
議会からの政策サイクルは先駆的議会に広がっている。その到達点の 1 つがこの 4 つの政策サイクルである。議会運営サイクルは、通任期制を超えた連続性、つまり行政の連続性と同様な議会の連続性を創り出すことである。予算決算審査サイクルは総合計画を踏まえた財政への監視・提言である。意見聴取・反映サイクルは所管事務調査を体系化したものである。そして若い世代との交流は、可児市議会の真骨頂である地域課題解決型キャリア教育を体系化したものである。すべては先駆的であるが、とりわけ委員会代表質問という道具を発見したことは大きな意義がある。これは議会基本条例に明記されている。可児市議会カラーが明確になってきている。
特別賞

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滋賀県 大津市議会
大津市議会は、「見える化」を軸に改革を推進している。「ミッション・ロードマップ」の作成や議会運営上の「条例―規程」の体系化などである。その延長で「大津市議会意思決定条例」が制定された。議会の議決によらなくとも議会や議会運営委員会の決定をもって議会の意思とすることである。グレーゾーンを明確にした意欲的な条例である。また、テレビ会議を導入することにより、視察費用の軽減を目指した。広がることを期待したい。大津市議会カラーが明確になってきている。
優秀賞

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茨城県 取手市議会・取手市議会事務局
「議会愛」というキーワードに基づき議会と事務局との連携が特徴的である。それに基づき、議会改革で行われているワールドカフェ、模擬議会を独自性を持たせ実質的なものにした。「いじめ」について関係者との懇談をワールドカフェ方式によって課題抽出したこと、事前にグループワークを行った中学生が模擬議会を開催し可決した議案を議長・市長に提出したこと、などである。また、議会事務局職員による議員研修・災害対応訓練等も行われている。議員研修の中では、議員と事務局職員によって議会・議員の問題点や事務局・職員の問題点も話し合われている。これらはユニークな取り組みである。
優秀賞

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議会技術研究会(北海道)
議会およびその実践を研究する研究会は、広がっている。自治体学会議員研究ネットワーク、議会事務局研究会などである。議会技術研究会は、「実務を踏まえた理論」と「理論を踏まえた実務」を目標にした戦略的な研究会である。2017年に設立された若い研究会であり、今後の成果が期待される。
優秀賞

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富士市ユニバーサル就労検討チーム(静岡県富士市)
ユニバーサル就労に取り組むために「ユニバーサル就労の推進に関する条例」が制定された。自治体として取り組むことも、またそれが議員提案であることも画期的なものである。それだけではなく、「議会・行政当局の二人三脚による取り組む」という手法で行われた。市長から「議会と行政で協働して事業案を練る」ことの提案があり、議会側と行政側とが定期的に意見交換・協議を重ねて練り上げた。議会に条例検討チームと事業検討チームが、また行政にユニバーサル就労促進検討委員会(正副委員長は 2 名の副市長)が設置され、議論が重ねられた。議会は事業案を提出し、また議会に「条例検討委員会」を設置した。その上で、条例案を議員提案として提出し可決された。議会と首長との協働の新たな試みである。
優秀賞

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滋賀県 野洲市
近江商人の中で伝えられてきた商いの教えを参考にした「三方よし経営」を基軸にした「くらし支えあい条例」を制定した。消費生活相談窓口での相談事例の蓄積に基づき、多重債務包括プロジェクト、生活困窮者支援事業など、行政の縦割りを超えた視点での条例制定となっている。独特の訪問販売登録制度、行政手続法の活用のほか、地域の住民団体と協働する見守りネットワーク事業も含まれている。地方分権時代の自治体に求められる条例制定の視点である。

 

■政策提言賞 

最優秀賞

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故日比健太郎(名古屋市会議員)および民進党全国青年委員会
白血病患者の 96%はドナーを見つけられるのに、実際に移植手術に至る患者は54%。この一因として、ドナー候補の大きな負担があげられる。具体的には、ドナー候補に選ばれると、一般に骨髄液の採取などのために3泊4日程度の入院が必要となる。そこで、ドナーへの経済的補償などを盛り込んだ「ドナー助成制度」を提言。全国の地方議員が、議会で一斉に提案したところ、わずか 10 か月でドナー助成制度を導入する市区町村が、192 から 311 に増加した。この背景には、急性白血病のために 35 歳で亡くなられた名古屋市議会議員の日比健太郎さんが遺した政策提言がある。この提言を民進党の若手地方議員が受け継ぎ、全国での議会提案となった。
優秀賞

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十勝町村議会議長会(北海道)
議員のなり手が不足している。これは、全国の町村議会が抱える深刻な課題だ。この背景には、何があるのか。北海道の「十勝町村議会議長会」では、議員報酬の低さが一因と考えて、「十勝標準」の議員報酬の試算をまとめた。具体的には、議員活動の範囲と議員活動日数を検討し、最終的には、議員の活動量を町村長のそれと比べて「十勝標準」を試算した。議員報酬についてはマスコミで取り上げられることも多い。しかし、住民と議会の認識には大きなギャップがある。この点、地方議員の活動量などに基づいて報酬を議論することは、議員活動について認識を深める一つのツールとなるだろう。また、議員活動の活性化につながることにも期待したい。
優秀賞

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カラーユニバーサルデザイン推進議員ネットワーク
消防職員の採用時における色覚検査は必要なのか。カラーユニバーサルデザイン推進議員ネットワークでは、色覚調査の実態を調査し、その必要性について問題提起をしている。具体的には、千葉県内で調査した 31 自治体のうち、約6割の自治体が消防職員の採用時に色覚検査を実施している一方で、4割の自治体は実施していない。実施自治体の主たる理由は、信号機の識別があげられている。これに対して、実施していない自治体では、色覚異常があっても大半は業務上の支障はないことなどをあげている。実態を調査した上で、その必要性について問題提起している点を高く評価したい。多くの住民を巻き込みながら、根拠に基づく議論をさらに深めてほしい。
優秀賞

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長谷川たかこ(東京都 足立区議会議員)
発達障がい特性による困難を抱える子どもの割合は6.5~20%といわれている。目に見えにくい障がいであるため、社会に出てから対人関係でつまずき、引き込もりなどの二次障がいを引き起こして、本人や家族が苦しむ状況がある。そこで、発達障がいの理解と支援のためのリーフレットの作成を提案して実施。また、 2014 年には、障がい特性のある子どもをもつ親が、同じ立場の親に対して、相談や地域情報の提供、専門機関への紹介などを行う「ペアレントメンター」の事業化を足立区議会で提案。2016 年に東京 23 区で初の事業化に成功した。早期発見・早期支援につながる先進モデルを築いて、全国に広げてほしい。
優秀賞

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伊福義治(兵庫県 宝塚市議会議員 )
従来型の議会では、首長の提案に対して、各議員が質疑をして終わっていた。しかし、議員間で討議を行って争点を深めることができれば、議員から出た提案や意見を活かすことができる。実際、宝塚市議会では「議員間討議」をルール化し、成果をあげてきた。そして伊福議員は、議員間討議の意義を広げるため、「1年生でもわかる自由討議のススメ方」と題する冊子を作成した。これは、議員間討議の極意、簡単な導入方法を記したマニュアル形式の冊子である。そこには、自由討議の事例も記載されている。言うまでもなく、議会の存在意義は討議にある。活発な議論によって、新たな提案が生まれることも多いはずだ。全国の議会に広がることを期待したい。

 

■コミュニケーション戦略賞 

最優秀賞

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くまもとSMILEネット(熊本県)
自治体経営シミュレーションゲーム「SIM熊本 2030」を開発。対立ではなく「対話」で、中長期のまちづくりの課題を、仮想市の部長役になって考える。楽しみながら参加できる一方、制限時間内で徹底的に考え、決断を下す“脳に汗をかく”ゲームだ。当事者意識の醸成、中長期の視点からまちづくりの重要性を体感できるのも画期的。体験者が他の地域でも展開できるよう工夫されており、開発からわずか3年半でカスタマイズされたご当地シナリオは23種、26都道府県に広がっている。これだけ短期間に(自治体業界の)人口に膾炙した職員発のゲームはないだろう。
優秀賞

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南雲由子(東京都 板橋区議会議員)
デザインや紙質までこだわった区議会レポートを当選以来、発行している。イラストや写真、色の使い方が秀逸。掲げた政策の進捗状況を手書きの文字で示したり、「超訳!区議会用語辞典」と題した解説記事を掲載しており、非常に親しみを覚えるレポート。議員になった動機の一つが若者の投票率の低さ。若者の投票率30%アップに向けて、 18 歳投票権に関する質問や議員インターンの受け入れ、個人の報告会なども行っている。今後は区議会全体への広がりも期待したい。
優秀賞

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諏訪一部町内会(愛知県豊川市)
カナダ警察で実施され犯罪率の減少などの効果を上げているポジティブチケットを町内会で導入した。町内会・商店街・学校の三者が連携・協力し、地域行事・PTA主催行事への参加、学校を1か月無遅刻・無欠席で過ごした場合、困っている人を助けるなど良いことをした場合に、教員や町内会役員からポイントが付加され、5ポイント以上でお菓子や文房具などと交換できるカードを小学生に配布した(学校用・地域用の2枚)。青少年の健全育成や地域コミュニティの活性化、さらには商店街の賑わい創出などさまざまな効果が期待できる取り組み。三者間の連携・協力体制が光る。
優秀賞

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パトラン JAPAN(福岡県)
街を走ってパトロールする新しいスタイルの防犯活動。2013年に福岡県宗像市で始まった活動は4年間で 24 都道府県 800 人を超えるまでに成長した。一目で防犯活動と認識できるように赤いユニホームを製作・着用し、名称も覚えやすいように4文字にした。活動に参加しやすいように活動時間を30分程度、早歩き程度のスピードにしており、運動習慣のなかった人も気軽に参加できるようにしているのが特徴。メインの対象者を若者から、子どもを持つ親世代に移したことは活動の幅の広がり、継続性の観点から先見性が感じられる。一時の低迷を糧に改善を重ねた粘り強さも賞賛に値する。
優秀賞

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株式会社 FM コザ(沖縄県沖縄市)
『ホカクトワーズ(保革問わず)』というラジオによる政治番組を 2013 年 10 月から放送している。まず「保守・革新を超えて沖縄市をもっと良くしていく」というコンセプトが秀逸。番組MCを保守系・革新系の市議が務めており、辺野古基地問題から市行政、地域の旬の話題など様々のテーマについて保守・革新の視点で議論している。リスナーから多数寄せられた要望等は議会で質問する「市民の声を議会に届けよう」という企画も。実際、三つの要望は実現しており、市民にとって政治が身近なものになるために大きな役割を果たしている。ラジオの新たな役割・可能性を拓いた番組だろう。

 

■シティズンシップ推進賞

最優秀賞

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有賀久雄(長野県松本工業高等学校 社会科教員)(長野県松本市)
授業をきっかけに、高校生が「本物」の請願書を市議会に提出し採択。その背景には指導した有賀先生の情熱と積み重ねがある。もとはノルウェーで国会議員が小学校等を訪れ子どもと意見交換するのに感銘を受け、2000年に「模擬投票」を始めたとのこと。2015年に市議会議員との交流授業が実現し「模擬請願」に深化。地方自治の授業の後に実際の地方政治に触れることで生徒が本気になり、自発的に本物の請願に移行。議会での趣旨説明も、生徒が準備しやり遂げたとのこと。主権者教育の重要性が高まる一方で、学校教育と政治の接点が難しい中、先生が風穴を開け生徒が突破した。市議会側でも「交流部会」を設置し、高校との交流を推進していた点も見逃せない。
優秀賞

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静岡県 伊豆市選挙管理委員会
選挙管理委員会と高校が協同し、出前授業と生徒会選挙を同時に実施した。「模擬選挙」は臨場感を持たせるのが難しい面があるが、生徒たちに身近な生徒会選挙と組み合わせ、出前授業で選挙について学んだことを、すぐに生徒会選挙に当てはめて実践することで、体感的な学びを実現。実際の記載台や投票箱を使用する工夫も相まって、生徒会選挙のテンションが高まり、生徒たちの選挙への関わり方・意識が格段に向上している。生徒会は、学校における生徒たちの「自治」の現場であり、当事者意識を喚起するのに優れた場である。生徒会選挙にマニフェストを導入し、マニフェストサイクルを回すことで自律的な生徒会運営につなげていってもおもしろい。
優秀賞

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長崎県 大村市選挙管理委員会
選挙管理委員会がNPOと連携し、ボードゲームを活用した政治教育「票育」を実施。高校生 33 名を「票育CREW」に認定し、大学生も含め 2 カ月の研修を経て、自分たちが住むまちを調査し、政策カードにまとめてボードゲームを完成させた。楽しみながら取り組めるようにしているが、フィールドワーク・事前調査・市役所訪問・当事者ヒアリング・市長ヒアリングと重ねる取組は骨太。練り上げた政策のレベルも高い。1 人 1 枚政策カードを作成することで、一人ひとりが主体性を持てる工夫もされている。ゲームを作ることが目的ではなく、作ったゲームを中学・高校の授業に活用したり、文化祭のマニフェスト模擬選挙につなげたりするところまでプログラムしている点もよい。
優秀賞

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高森町わかもの★特命係、飯田下伊那 100 計画事務局(長野県高森町)
高校生らが新聞社と連携し、町議会議員選挙の立候補予定者に共通の質問を行い、その回答を新聞紙上に掲載。いわば「若者版の第 2 の選挙公報」ともいえる取組。また、開票時には高校生らが臨時職員として開票事務に従事。いずれも高校生が関わる取組としては全国初である。若者の取組は、大人を真摯にさせる。立候補予定者全員が回答したことにそれが表れている。そのことがまた若者の刺激となり、まちへの愛着につながるであろう。開票事務に関しては、高校生が従事するため開票期限を 22 時と設定、迅速な開票につながった。参加者は松川町や喬木村など下伊那地域に広がっており、若者を起点に自治体の枠を超えた取組となっていることも着目に値する。
優秀賞

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NPO 法人 NEXT CONEXION(愛媛県松山市)
小中高生を対象として、ボードゲームや模擬選挙・模擬裁判など楽しく参加できる要素を取り入れ、主権者としての意識や自覚を養う教育プログラムを月に1度のペースで実施。中学校や高校への出前講座も行っている。この教育プログラムを受講した中高生から、「私たちも何かしてみたい」という声が上がって、議員と交流して政治を身近に感じるイベントや、小学生が仮想のまちをつくり実社会の仕組みを体験するイベントなどを企画・実施する動きにつながっている。こうした自発性・主体性が育まれること自体が主権者教育の意義・効果に他ならず、さらに中高生が小学生と一緒に取り組むことで、世代を超えて活動が継続する仕組みにもつながっている。

 

■特別審査委員による特別賞

特別賞

<箭内道彦 選>

manitai2017_8_1  埼玉県 小川町議会 広報発行特別委員会

特別賞

<秋吉久美子 選>

manitai2017_8_2 犬山市議会

特別賞

<原田謙介 選>

manitai2017_8_3 大阪府議会