第15回マニフェスト大賞「優秀賞」(全35件)を発表しました

公開日 2020年10月7日

第15回マニフェスト大賞優秀賞を発表いたしました。
応募総数2,842件から選ばれたのは、35件の取り組みです。

各賞最優秀賞、グランプリの発表は、11月13日(金)授賞式(オンライン開催)にて行われます。
また、11月11日(水)および12日(木)<両日とも13時~16時、オンラインにて開催>には、受賞者の先進事例の取り組みを学ぶプレゼン研修大会を開催いたします。
ぜひ、ご参加ください(今後のスケジュールはこちら)。

※優秀賞に選ばれなかった方も、特別審査委員(箭内道彦氏、秋吉久美子氏)による特別賞を受賞する可能性があります
※エリア選抜(優秀賞候補・旧ノミネート)一覧はこちらをご覧ください

 

第15回 マニフェスト大賞 優秀賞 一覧

■優秀マニフェスト推進賞<首長部門>

郡山市長 品川萬里(福島県郡山市)
磐梯町長 佐藤 淳一(福島県磐梯町)
つくば市長 五十嵐立青(茨城県つくば市)
多治見市長 古川雅典(岐阜県多治見市)
新城市長 穂積亮次(愛知県新城市)

■優秀マニフェスト推進賞<議会部門>

奥州市議会(岩手県奥州市)
取手市議会・同議会事務局(茨城県取手市)
墨田区議会事務局(東京都墨田区)
よこすか未来会議(神奈川県横須賀市)
上越市議会(新潟県上越市)

■優秀マニフェスト推進賞<市民部門>

Oneさいたまの会(埼玉県さいたま市)
株式会社チューリップテレビ(富山県)
一般社団法人トリナス(静岡県焼津市)
一般社団法人UMF(大阪府大阪市)
株式会社issues(全国)

■優秀政策提言賞

さいたま市議会議員 小川ひさし(埼玉県さいたま市)
渋谷区議会議員 鈴木けんぽう(東京都渋谷区)
NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター(長野県泰阜村)
岡山県学童保育連絡協議会(岡山県倉敷市)
子育て支援サークルNogiku(宮崎県えびの市)

■優秀成果賞

都民ファーストの会東京都議団(東京都)
東京都(東京都)
多胎育児のサポートを考える会(東京都千代田区)
認定NPO法人3keys(スリーキーズ)(東京都新宿区)
おぢやマスクプロジェクト(新潟県小千谷市)

■優秀コミュニケーション戦略賞

鷹栖町議会(北海道鷹栖町)
台東区議会議員 本目さよ(東京都台東区)
町田市議会(東京都町田市)
敦賀市議会議員 前川和治(福井県敦賀市)
一般社団法人 Do It Yourself(岐阜県岐阜市)

■優秀躍進賞

湯沢市議会(秋田県湯沢市)
喜多方市議会(福島県喜多方市)
精華町議会(京都府精華町)
岸和田市議会(大阪府岸和田市)
岡山市議会(岡山県岡山市)

 

第15回 マニフェスト大賞 優秀賞 取り組み概要

■優秀マニフェスト推進賞<首長部門>

郡山市長 品川萬里(福島県郡山市)
1期目最終年度の2016年度から、2期目初年度の2017年度にかけて、基本指針の策定に取り組む。住民同士の自由闊達な議論により将来構想を策定、マニフェストの進捗状況に対する意見や、予見可能性の高い将来課題からのバックキャストによる住民目線の指針とするため、無作為抽出による市民会議を2年にわたり開催した。

磐梯町長 佐藤 淳一(福島県磐梯町)
2020年3月に総合計画を改定し、ミッション「誰もが自分らしく生きられる共生社会の共創」とヴィジョン「子や孫たちが暮らし続けたい魅力あるまちづくり」を実現するため、デジタル変革を推進すると位置付けた。小さな町の行政・議会が一丸となった自治体デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み。

つくば市長 五十嵐立青(茨城県つくば市)
市長選挙マニフェスト82事業についてのロードマップによる進捗管理では3年後の進捗評価時点で9割以上の事業を着実に推進。市民とのコミュニケーションやパートナーシップの仕組み作りに取り組み、最上位計画へ反映するため市内各地域で市長と対話するキャラバンでの議論を重ね「つくば市未来構想」を策定した。

多治見市長 古川雅典(岐阜県多治見市)
多治見市ではマニフェスト選挙が定着している。市民や有識者、執行部、市議会の3者による徹底した議論とその末の政策決定を経ることで個々のマニフェストを事業計画に落とし込み財政的な担保を確保することで100%の実現をめざす、マニフェストを基軸とした政策競争を行政運営の原動力とする体制づくりに取り組んでいる。

新城市長 穂積亮次(愛知県新城市)
令和2年6月に市が主催する新城市市長選挙立候補予定者公開政策討論会条例を制定。公開政策討論会で、市長となる人の政策、人となりを知ることができ、まちづくりに関する政策及びこれを実現するための方策について市民の理解を深めることができる。条例化で、市民の知る権利を保障し、市民が主役のまちづくりを推進する。
 

■優秀マニフェスト推進賞<議会部門>

奥州市議会(岩手県奥州市)
「政策立案等に関するガイドライン」を策定。ポイントは、市民の声を単に当局に届けるものとはせず、各常任委員会で現状を調査し、あるべき姿を市民や議員で議論し、政策として提言又は立案すること、実現を担保するため、議場における発議案の可決のほか、その後の施策の実施状況のチェックと是正依頼を求めることにある。

取手市議会・同議会事務局(茨城県取手市)
新型コロナウイルス感染症拡大により、議会が「集まれない」、または「命がけで集まる」議会が大多数となった。取手市議会は、議会事務局職員が備えていたオンライン会議の手法を用いて市議会感染症対策会議を週1回開催した。一早くホームページに「取扱説明書」を掲載し、問い合わせや参考導入の報道や声が寄せられた。

墨田区議会事務局(東京都墨田区)
議会事務局の機能強化等を図るため議会基本条例で「議会事務局からの議会に対する提案」を制度化している。この制度を活用し具体的な提案が実際に行われ実現している。円滑で効率的な議会運営及び議会活動の充実に寄与するとともに、事務局職員のモチベーションや職務に対する責任感の向上等につながっている。

よこすか未来会議(神奈川県横須賀市)
昨年策定した会派マニフェストに沿った一般質問・代表質問の実施や進捗の中間評価と公開を政策形成のPDCAサイクルに基づき行う一方で、コロナ禍における新たな生活様式の中でオンラインを活用した会派会議や広聴の取り組みを実践している。

上越市議会(新潟県上越市)
平成30年度設置「議会改革推進会議」は、「市議を目指しやすい環境整備検討会」及び「議会改革検討委員会」からの平成29年度末の提言書を受け、特に優先すべき3つの取組として、「議会モニター」「女性フォーラム」「模擬議会」を実施した。女性議員がいない状況から令和2年4月の選挙では7人の女性議員が誕生した。
 

■優秀マニフェスト推進賞<市民部門>

Oneさいたまの会(埼玉県さいたま市)
2018 年より毎月 1 回有志で集まり、市民目線からさいたま市へ政策提言。切り口は①文教②市民生活③保健福祉④まちづくり⑤若者政策の5つ。 高校生から 82 歳まで多様な市民の意見を集めて、毎年秋にさいたま市長の前で市民政策プレゼンテーション大会を実施。市政に多数反映をされてきました。

株式会社チューリップテレビ(富山県)
富山市議会をおよそ4年にわたって集中的に取材。2016 年「議員報酬の引き上げ」取材を皮切りに、後に 14 人の市議が辞職する「政務活動費の不正」についての調査報道を開始。この不正事件を機に、市議会は自ら改革を進める。 TV の定時ニュース・番組・公開テレビ討論・書籍・映画といった多様なメディアと手法により報道した。

一般社団法人トリナス(静岡県焼津市)
シャッター通り化が進む焼津駅前通り商店街に新しいコミュニティづくりを進めるための、「知」をシェアする本の拠点づくり。「まちが育て、まちを育てる」をコンセプトに「みんなの図書館さんかく」を運営。行政の補助金や助成金は一切受けずに運営を行っており、私設の公共空間をつくる社会実験に取り組んでいる。

一般社団法人UMF(大阪府大阪市)
「#政を祭に」をテーマに、選挙の投票を行うと様々なサービスやモノが無料/割引になるプロジェクトを立ち上げた。その一環として統一地方選挙で投票者のみが無料で楽しめる音楽フェスを開催、アーティストとコラボした選挙啓発 MV なども大きな反響を呼んだ。また、今後は大阪都構想住民投票でも大規模な実証実験を仕掛ける予定。

株式会社issues(全国)
2019 年 3 月より「地元住民の声を政策に反映させる政策実現プラットフォーム issues」を提供している。サービスの流れとして、①様々な政策課題を論点として設定し、②有権者が地元議員(※現在は区議・市議のみ)に困り事を相談、③議員が行政に働きかけ、④行政が政策で解決、⑤議員が進捗を報告する。
 

■優秀政策提言賞

さいたま市議会議員 小川ひさし(埼玉県さいたま市)
重度障害者が働いているときには「重度訪問介護」が受けられない。国への制度改善を求めたが応じない。国がかわらないのならと、障害者当時者と共に市に独自制度の創設を求め、2019年度、全国で初めての取り組みとしてさいたま市は重度障害者が就労する際にも訪問介護を行う「重度障害者就労支援制度」を創設した。

渋谷区議会議員 鈴木けんぽう(東京都渋谷区)
2007年より感染症対策を推進し、各予防接種助成、接種しやすい体制づくり、啓発強化、感染経路対策(=非接触型社会への転換)、各種計画に感染症対策視点の反映、等の成果を得たほか、差別対策、学級閉鎖と教育の両立、予防接種忌避家庭の支援、についても踏み込んだ提言を行ってきた。コロナ対策もこの延長として推進。

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター(長野県泰阜村)
複数の小さな地域(農山漁村)同士がネットワークを構築し、それぞれの地域の子どもを(小中学生)一斉に交換留学させる政策を提案する。義務教育9年の間に1年間、希望した子どもは他地域で留学ができる。「かわいい子には旅させろ」をオールジャパンで子どもを育てるダイナミックな政策として展開する。

岡山県学童保育連絡協議会(岡山県倉敷市)
放課後児童クラブの障害児の受け入れで対応に悩む指導員は多い。「アメリカの学校には作業療法士がいて、子どもたちを支援している」ことをヒントに、2016年に「学童保育と作業療法士の連携事業」を実施。2017年から全国展開し、予算獲得や作業療法士配置、コンサル委託、巡回訪問等の施策化を各地で実現した。

子育て支援サークルNogiku(宮崎県えびの市)
宮崎県立飯野高等学校在学中に地域探求活動を通して立ち上げた。きっかけは、ほぼ毎日のように流れる【虐待】のニュース。そのニュースを耳にする度に、もしかしたら子育てをするお母さんのストレスは大きいのではないかと思い、えびの市の子育て環境等を調査し、自分達で出来る子育て応援をしようと考えた。
 

■優秀成果賞

都民ファーストの会東京都議団(東京都)
東京オリンピック・パラリンピックのもたらすレガシーが語り継がれる一方で、巨額の大会関係経費の検証に欠かせない関係文書が破棄されることのあった過去の五輪大会。東京2020大会を控える東京都議会として、五輪文書管理条例をつくるべきと考え、議員提案により成立に導いた。

東京都(東京都)
新型コロナウイルス感染症に関する正確な情報を迅速に届けるため対策サイトを開設。様々な情報やデータをワンストップで閲覧できる。「GitHub」を活用し、他自治体においても同様の取組を行うことが可能となるようソースコードを公開。さらに、「GitHub」に寄せられた提案を基に1,000件以上の改善に取り組むなど改善・改良を図った。

多胎育児のサポートを考える会(東京都千代田区)
全国の多胎児家庭1,591世帯からWEBアンケートで回答を集め、多胎児家庭の抱える様々な困難を可視化。その結果を元に、2019年11月に厚労省にて記者会見を行い、新聞・WEBメディアに多数報道され、話題となる。国会・都議会・基礎自治体議会での質疑にも複数取り上げられ、令和2年度からの多胎児家庭支援制度の創設へと繋げた。

認定NPO法人3keys(スリーキーズ)(東京都新宿区)
様々な悩みを抱える10代の子どもたちに向け支援情報をまとめたサイトを運営。2019年の利用数は100万人を超えた。「気持ちを吐き出す」機能があり「24時間って書いてあるのに繋がらない…」など支援サービスに対する声は毎月100件を超す。これらの声を受け、実態調査や支援機関への共有、行政機関へ改善に向けた取り組みを実施。

おぢやマスクプロジェクト(新潟県小千谷市)
マスクを求める行列が出来ていた時期、中国から120万枚を輸入。基幹産業である鉄工電子企業による企業活動の一環として発注にこぎつけた。利益は求めず最終的な余剰は寄付に。保管場所として企業の協力を得たり、青年会議所による密を避けたドライブスルー方式で販売したり、と官民一体の工夫によってマスク不足を乗り越えた。
 

■優秀コミュニケーション戦略賞

鷹栖町議会(北海道鷹栖町)
休日議会が行われる12月定例会時の新聞折込チラシを中吊り広告風にして配布し、インパクトのあるチラシとして町内外で話題に。また、傍聴者に対して、一般質問の内容を要約した資料を配布しました。加えて傍聴者が一般質問の評価を行う「通信簿」にも取り組んだ。傍聴者の率直な意見により、議員の一般質問も改善されている。

台東区議会議員 本目さよ(東京都台東区)
主に育休中もしくは就労中のママを対象に、半年から1年程度の期間、インターン生として学び議員の仕事と区政について知る「ママインターン」を受け入れた。既存のインターン制度は学生を受け入れるのがメインであるのに対して、実際にリアルで区政の課題に直面しているママをインターンとしているのが特徴。

町田市議会(東京都町田市)
議案の審査状況を「議案のカルテ」として制作し、インターネットで公開。会議ごとではなく、議案ごとにまとめている。本会議での委員長報告をカルテに記載することで、委員会での議論内容を細かく示しているのも議案のカルテの特徴。インターネット公開によって、いちはやく市民に情報を届けている。

敦賀市議会議員 前川和治(福井県敦賀市)
市長から提案された予算書を市民に即日公開。予算を市民と一緒に審査する。実際の予算書を配り予算内容を説明。市の予算について、参加者である市民に審査し採決までする。審査結果や、予算に対する意見については、合意形成を図った上で、後日開催される定例会で、議員が市民意見を代弁し、市政に市民意見を反映。

一般社団法人 Do It Yourself(岐阜県岐阜市)
若年層を対象に、楽しんでいるうちに今まで知らなかった社会問題や政策の存在に気づく、「ゲーム限界都市」を開発。ゲームでは社会問題 79 種類と政策 100 種類存在する。自治体の総合計画や市長選挙のマニュフェストを中心に、都市部や山間部に特有の課題、時事問題を採用し、政策分野に大きな偏りが無いよう工夫しているのも特徴。
 

■優秀躍進賞

湯沢市議会(秋田県湯沢市)
秋田県内の市議会で初の開催となる模擬議会「湯沢市女性議会」を開催した。議会には多様性が必要であるが、平成29年の改選において若い議員が増えた一方で、もともと少なかった女性議員はゼロに。女性ならではの生活に密着した視点や発想から生まれるアイデアが今後ますます重要になってくると思われ、政治分野での女性の参画促進を図った。

喜多方市議会(福島県喜多方市)
平成30年9月のタブレット導入をきっかけに、議員間の情報共有が強化。コロナ禍では感染予防対策の徹底とともに、ICTを活用して議論を妨げない工夫を凝らし会議を進めた。ICT活用は、各議員が議論を深化させる一つのツールという位置づけでタブレットを能動的に利用し、結果して議会全体の活性化につながっている。

精華町議会(京都府精華町)
「住民と共に学び・考え・実践する」のもフレーズのもと、議会主催で住民参加の研修会を開催するなど、「自分の足で立ち・頭で考え・実践する」活動を展開。昨年の官製談合事件に対応する特別委員会の活動は議会提言に至った。令和元年度には、政務活動費への按分条項の新設・意見交換会を前にしたファシリテート研修などを進め議会改革を前進させている。

岸和田市議会(大阪府岸和田市)
平成31年3月22日に制定された手話言語条例がきっかけとなり、議員提案により議会録画中継への字幕表示を実施。本会議での一般質問や総括質問のほか、予算・決算特別委員会議会の録画中継も配信している。YouTubeの字幕表示機能を活用し、字幕原稿は会議録用原稿を使用し正確さを確保している。

岡山市議会(岡山県岡山市)
個人や会派の枠を超えた「チーム議会」としての新たな議会改革に着手。本議会初となる議会報告会を開催、議会改革推進会議を設置しICTの活用、情報公開の取り組みを進めた。政策条例を2本制定し、議会本来の立法機能を果たす。「議会改革度調査」ランキングが指定都市で最後尾を拝している状況が続いているが、躍進を懸けて「チーム議会」で取り組んだ。
 

以上